歯間ブラシは、細い針金状のものにナイロンのブラシがついたものです。
これによって歯と歯の間の歯周ポケット、およびその周辺を磨きます。
歯ぐきに近い歯と歯の隙間、三角形の部分に通し、軽く前後に動かします。
歯間ブラシを行うのは、奥歯(犬歯より奥の歯)だけです。
審美的な観点から前歯にはやらないほうがいいでしょう。
前歯で歯間ブラシを使いすぎると、歯と歯の間の歯ぐきに近い部分に三角形の隙間ができて、この部分だけ黒く見えてしまいます。
これは「ブラック・トライアングル」と呼ばれ、少々見栄えが悪くなってしまうのです。
歯医者さんによっては「前歯も歯間ブラシを」と指導されるようで、前歯にも通している患者さんもおられますが、ブラック・トライアングルになると歯ぐきは戻ってきません。
奥歯のほうも、きついときには無理をしないようにします。
口腔衛生という面では歯間ブラシは必要なのですが、それは諸刃の剣(もろはのつるぎ)というもので、一方では歯ぐきを退縮させたり歯間を大きくして食べたものが引っかかったり、たまりやすくなったりする、ということが起こる可能性もあります。
そういう意味でも、やりすぎは禁物ということです。
奥歯の歯間に歯間ブラシを通すのは、そう簡単ではないかもしれません。
慣れるまでは、唇をひっぱって鏡を見ながら行うようにします。
どうしても通らないところもあると思いますが、そのようなときは無理にやらなくてもかまいません。
歯間ブラシにはSSSSからLLまで、いろいろなサイズがありますが、とくに歯周病などの問題がなければ、SSSのサイズを使うのがよいでしょう。
歯間ブラシの先端に歯周病予防の効果がある洗口剤(コンクール)を希釈して1〜2滴垂らして使うと、より効果的でしょう。
方法はこちらのQRコード(Youtube動画)からご覧頂けます!
次回は歯周病による出血について、少しお話します。
お楽しみに!